ヒアルロン酸ナトリウムについて知って、効果をもっと上げよう

ヒアルロン酸ナトリウムは、現在、化粧品やサプリメントなど様々な商品に使用されている成分です。肌のシワを改善するということで注目されていますが、他にも身体の中で重要な働きをしています。

ここでは、ヒアルロン酸ナトリウムの働きや種類、また、その種類によって身体に対する作用がどのように違うのかなど、意外に知られていない情報についてお伝えします。

ヒアルロン酸ナトリウムの基本情報

ヒアルロン酸ナトリウムは、非常に保水性に優れており、理論的にはわずか1グラムで2リットルから6リットルもの水分を保持することができる物質です。化学の構造式はN-アセチル-D-グルコサミンと、D-グルクロン酸の二糖が交互に結合している、直鎖状の多糖類です。

多糖類は2つ種類があり、それがホモ多糖類とヘテロ多糖類ですが、1種類だけの単糖からなるものがホモ多糖類で、複数からなるものがヘテロ多糖類です。ホモ多糖類にはデンプンやグリコーゲンなどがあります。ヒアルロン酸ナトリウムはヘテロ多糖類のうち、ムコ多糖類の一種です。

ムコ多糖類というのは、人などの体内でタンパク質と結合する性質を持っているものです。しかしヒアルロン酸ナトリウムは、他のムコ多糖類と異なり硫酸基がありません。また、ヒアルロン酸ナトリウムは人の身体の中にも、動物にも含まれていますが、その種別によって構造に違いはありません。

ヒアルロン酸ナトリウムを水に溶かすと、無色透明で粘性のあるゲル状になります。

ヒアルロン酸ナトリウムの働き

ヒアルロン酸ナトリウムは、人の場合には、関節内の軟骨や関節液、臍帯などに多く含まれています。他にも、眼球の硝子体や皮膚にも含まれています。ヒアルロン酸ナトリウムが含まれていることによって、人の身体は、関節が滑らかに動いたり、眼球の形が保たれたり、皮膚の張りが保たれたりしています。

また、細菌の侵入を防いで皮膚の健康を保つという役割も、ヒアルロン酸ナトリウムにはあります。逆に、ヒアルロン酸ナトリウムが不足すると、膝や腰などのよく使われる関節部分に痛みが生じたり、目の潤いが減ったり、肌にシワが出来たりすることになります。

ヒアルロン酸ナトリウムとヒアルロン酸、天然ヒアルロン酸の違いとは?

ヒアルロン酸ナトリウムだけではなく、ヒアルロン酸という言葉もよく聞きますが、両者に違いはありません。化粧品やサプリメントにヒアルロン酸と表示があれば、ヒアルロン酸ナトリウムのことです。では、天然ヒアルロン酸というものはあるのでしょうか?ヒアルロン酸には天然のものも、人工のものもあります。

天然ヒアルロン酸は脊椎動物から抽出しています。特に、ニワトリのトサカから抽出するされることが多いです。一方の人工ヒアルロン酸は、乳酸菌や溶結性連鎖球菌を利用してバイオ製法で製造されています。せっかく、ヒアルロン酸を美容などに取り入れるのであれば、天然の方が良いと考えるかもしれませんが、残念ながら、天然ヒアルロン酸は脊椎動物からしか抽出できず、また、抽出したものも熱に弱いという特性があります。

現在販売されている化粧品やサプリメント、健康食品などにヒアルロン酸が含まれているとしても、おそらくほとんどは人工ヒアルロン酸と思われます。通常の環境では天然ヒアルロン酸を摂取することは難しいようです。しかし、天然ヒアルロン酸は分子が大きいため体内に吸収しにくく、値段が高いという欠点もあります。

人工ヒアルロン酸だからといっても、天然より効果が劣るというわけではありません。

ヒアルロン酸に原液ってあるの?

ヒアルロン酸を含有した化粧品はとても多く販売されています。中には、ヒアルロン酸原液100%を謳った商品もあります。この、ヒアルロン酸原液というのはどういうことなのでしょうか。ヒアルロン酸は製造過程において、抽出された後に粉末にされます。

粉末状が本来の姿です。それを水溶液で溶かしたものがヒアルロン酸液です。粉末を水溶液で溶かしている時点で濃度は薄くなり、ヒアルロン酸100%ではなくなります。つまり理論的には、ヒアルロン酸原液100%というのは無いと言えます。

購入する時には、目を引くパッケージ部分の記載だけに気をとられないようにしましょう。

ヒアルロン酸の種類

ヒアルロン酸は前述したように、天然か人工かで分けることが出来るのですが、他に分子の大きさでも分けることができます。分子が大きいものが高分子ヒアルロン酸で、小さいものが低分子ヒアルロン酸です。本来ヒアルロン酸の分子は大きいため、低分子ヒアルロン酸は人工的にヒアルロン酸分子を小さくしたものです。

ではなぜ、わざわざ低分子ヒアルロン酸を製造しているかというと、低分子ヒアルロン酸は分子が小さいために、体内に吸収されやすいという特徴があるためです。サプリメントや健康食品など口から入れるものに限らず、肌から摂取する化粧品などの効果は、低分子ヒアルロン酸の方が高いとされています。

しかし、分子の大きさが小さいと、その分水分を溜め込む力も小さくなります。それをカバーできるくらいに摂取できるかどうかがポイントです。一方の高分子ヒアルロン酸は、分子が大きいために保水力があります。しかし、吸収力は低分子ヒアルロン酸よりも劣ります。

また、サプリメントなどで口から摂取する時には、高分子のものを摂取したとしても胃酸で分解されてしまい、結局保水力が落ちてしまうということがあります。コーティングがされている製品を選ぶことで、胃酸による分解を防ぐことが出来ますので、サプリメントなどを選ぶ際にはその点も注意してみましょう。

日本では低分子ヒアルロン酸の方が人気がありますが、アメリカなど海外では、高分子ヒアルロン酸が人気です。美容整形でヒアルロン酸を使う時には、この分子の大きさによる吸収力の違いを利用して、部位によって使い分けます。

目の周囲の小じわには吸収されやすい低分子のものを、頬のシワにはよりふっくらする高分子のものを注入します。

ヒアルロン酸の安全性は?副作用はあるの?

ヒアルロン酸を飲んだり肌に塗ったりする際に一番心配なことが、副作用があるのかどうかという安全性の面ですよね。ヒアルロン酸は本来、人体の色々なところに含まれている成分です。体内に入ったからと言って、アレルギーを起こしたり、他の重大な副作用が起こる恐れはほとんどないと言えます。

実際にも、化粧品やサプリメント、健康食品の他、目薬や角膜移植の手術などに使用されているほどですので、それほど心配する必要はないでしょう。

但し、ヒアルロン酸を使用した製品に含まれている他の成分に身体が反応して、何らかの副作用を起こす可能性はあります。

製品を選ぶ時にはヒアルロン酸以外の成分として、何がどの位含まれているかも気を付けてみましょう。